KDDI 国民保護業務計画
第1章 総則
(目的)
第1条 この計画は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平 成16年法律第112号。以下「国民保護法」という。)第36条第1項及び第182条 第2項の規定に基づき、KDDI株式会社(以下「会社」という。)が行う武力攻撃事態 等における武力攻撃災害への対処その他の国民の保護のための措置(以下「国民保護措置」 という。)及び緊急対処事態における緊急対処保護措置(以下「緊急対処保護措置」とい う。)に関し次に掲げる事項を定め、もって国民保護措置及び緊急対処保護措置の円滑か つ適切な遂行に資することを目的とする。
Ԭ 国民保護措置を実施するための体制に関する事項
ԭ 会社が実施する国民保護措置の内容及び実施方法に関する事項 Ԯ 国民保護措置の実施に関する関係機関との連携に関する事項
ԯ 前各号に掲げるもののほか、国民保護措置の実施に関し必要な事項及び緊急対処保護 措置の実施に関し必要な事項
(用語の意義)
第2条 この計画において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところに よる。
Ԭ 武力攻撃 我が国に対する外部からの武力攻撃をいう。
ԭ 武力攻撃事態 武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫 していると認められるに至った事態をいう。
Ԯ 武力攻撃予測事態 武力攻撃事態には至っていないが、事態が緊迫し、武力攻撃が予 測されるに至った事態をいう。
ԯ 武力攻撃事態等 武力攻撃事態及び武力攻撃予測事態をいう。
指定行政機関 武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安 全の確保に関する法律(平成15年6月13日法律第79号)(以下「事態対処法」と いう。)第2条第四号に規定する指定行政機関をいう。
Ա 指定地方行政機関 事態対処法第2条第五号に規定する指定地方行政機関をいう。 Բ 指定公共機関 事態対処法第2条第六号に規定する指定公共機関をいう。
Գ 指定地方公共機関 国民保護法第2条第2項に規定する指定地方公共機関をいう。 Դ 対処基本方針 事態対処法第9条第1項に規定する対処基本方針をいう。
Ե 対策本部 事態対処法第10条第1項に規定する対策本部をいう。 Զ 対策本部長 事態対処法第11条第1項に規定する対策本部長をいう。
Է 国民の保護のための措置 対処基本方針が定められてから廃止されるまでの間に、指
定行政機関、地方公共団体又は指定公共機関若しくは指定地方公共機関が法律の規定に 基づいて実施する事態対処法第22条第一号 に掲げる措置(同号 ヘに掲げる措置にあ っては、対処基本方針が廃止された後これらの者が法律の規定に基づいて実施するもの を含む。)をいう。
Ը 武力攻撃災害 武力攻撃により直接又は間接に生ずる人の死亡又は負傷、火事、爆発、 放射性物質の放出その他の人的又は物的災害をいう。
Թ 緊急対処事態 武力攻撃の手段に準ずる手段を用いて多数の人を殺傷する行為が発 生した事態又は当該行為が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った 事態(後日対処基本方針において武力攻撃事態であることの認定が行われることとなる 事態を含む。)で、国家として緊急に対処することが必要なものをいう。
Ժ 緊急対処事態対策本部 事態対処法第26条第1項に規定する緊急対処事態対策本 部をいう。
Ի 生活関連等施設 国民保護法第102条第1項に規定する生活関連等施設をいう。
(計画の見直し等)
第3条 この計画については、必要に応じ見直しを行い、変更する。この見直しに際して は、広く関係者の意見を求めるよう努めるものとする。
2 この計画を変更した場合には、内閣総理大臣に報告し(国民保護法施行令に定める軽 微な変更の場合を除く。)、関係都道府県知事に通知するとともに、公表する。
第2章 体制に関する事項
(体制の整備)
第4条 国民保護措置を実施するための体制については、別途定める。
(社員の動員計画等)
第5条 武力攻撃事態等における通信の疎通又は応急復旧に必要な社員の動員を円滑に行 うため、社員の非常招集、非常配置等について、あらかじめその措置方法を定めておくも のとする。
(関係機関との協力体制の確立等)
第6条 国民保護措置が円滑かつ効率的に行われるよう、平素から指定行政機関、指定地 方行政機関、地方公共団体、指定公共機関、指定地方公共機関その他の関係機関との間で、 相互に密接に連絡及び協力を行うものとする。
2 前項の関係機関との連絡調整は、次によるものとする。
Ԭ 本社においては、総務省その他の関係政府機関及び関係公共機関との連絡調整を行う。 ԭ 総支社においては、総支社が管轄する地域における関係行政機関及び関係公共機関と
の連絡調整(Ԯに係るものを除く。)を行う。
Ԯ 生活関連等施設に該当するテクニカルセンターは、当該テクニカルセンターの安全の 確保のために必要な措置に係る関係機関との連絡調整を行う。
3 武力攻撃災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、社外関係機関に対 し、応援の要請又は協力を求めることがあることを想定し、応援要員の派遣、燃料、食料 等の特別支給、交通規制の解除、資材等の輸送援助、通信用電源の確保等について、あら かじめその措置方法を定めておくものとする。
(事業所の安全の確保等)
第7条 会社は、武力攻撃事態等においてその対処の機能を果たしうるよう、平素から各 事業所において次の措置を講ずるものとする。
なお、Ԯの備蓄については、防災のための備蓄と兼ねるものとする。 Ԭ 事業所の安全性の確保
ԭ 非常用電源設備の確保 Ԯ 食料、飲料水、燃料等の備蓄
(武力攻撃災害対策用機器、車両等の配備)
第8条 武力攻撃災害発生時において通信を確保し、又は武力攻撃災害を迅速に復旧する ため、必要とする事業所に緊急連絡用設備、代替回線又は臨時回線の設定に必要な通信機 器、運搬用車両その他所要の機器等を配備するものとする。
なお、これらの機器等は防災のための機器等の配備と兼ねるものとする。
(武力攻撃災害時における通信の疎通計画)
第9条 武力攻撃災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、重要な通信(電 気通信事業法(昭和59年法律第86号)第8条第1項及び電気通信事業法施行規則(昭 和60年郵政省令第25号)第55条に規定する通信をいう。以下同じ。)の確保を図る ため、被害状況の把握、通信の疎通、施設の応急復旧等に関する緊急疎通措置、緊急復旧 措置等に関する計画を作成し、現行化を図るものとする。
この場合において、非常通信協議会との連携について配慮するものとする。
(通信網の設計)
第10条 武力攻撃事態等において、通信の不通又は極端な疎通低下を防止するため、通 信網の設計を行なう。主要な通信設備等については、非常用電源設備を設置する。
(通信網等の整備)
第11条 武力攻撃事態等において、通信の不通又は極端な疎通低下を防止するため、次
により通信網の整備を行うものとする。
Ԭ 網制御・交換設備及びその付帯設備の分散設置を図る。
ԭ 伝送路については、所要の信頼性を維持するため、海底ケーブル、陸上光ケーブル、 通信衛星などにより可能な限り多ルート化を図る。
(武力攻撃事態等における活動体制の確立)
第12条 国に対策本部が設置された場合には、第5条に定める動員計画に基づき、通信 の疎通又は応急復旧に必要な社員の動員を行い、本社及び総支社等に各対策本部を設置し、 情報の収集・連絡体制を確立する。
2 国に対策本部が設置された場合において、重要通信の疎通又は応急復旧の業務に支障 のない範囲で、会社の自主的な判断に基づき国等の行う国民保護措置に協力するものとす る。
3 国民に対し、報道発表、ホームページへの掲載等の適宜の方法により、次の各号に掲 げる情報を提供するよう努めるものとする。この場合において、高齢者、障害者、外国人 その他の情報伝達に際し援護を要する者に対する配慮に努めるものとする。
Ԭ 電気通信設備等の被災情報
ԭ 通信の疎通状況及び利用制限状況等
Ԯ 被災設備、回線等の復旧状況及びその他の国民保護措置の実施状況 ԯ その他必要な情報
(情報の収集体制の整備)
第13条 武力攻撃等の状況、国民保護措置の実施状況、被災情報その他の情報等を収集 又は整理し、必要に応じ関係機関等に適時適切に提供することができる体制の整備に努め るものとする。
(社員の派遣等)
第14条 都道府県対策本部長から社員の派遣の要請がある場合において、重要通信の疎 通又は応急復旧の業務の実施に支障がないときは、適当と認める社員の派遣に努めるもの とする。
ただし、派遣する社員の安全が確保されないと認める場合には、派遣を行なわないこと がある。
2 会社は、都道府県対策本部長又は市町村対策本部長から総合調整を行うために国民保 護措置の実施状況について報告又は資料の提出を求められた場合には、重要通信の疎通又 は応急復旧の業務の実施に支障がないときは、必要な報告又は資料の提出に努めるものと する。
(教育、訓練)
第15条 武力攻撃事態等において、社員の安全の確保を図るとともに関係社員が迅速か つ適切な国民保護措置を遂行できるよう、必要な教育を実施し、国民保護措置に関する知 識の普及及び向上を図るものとする。
2 国民保護措置を円滑かつ適切に実施するため、武力攻撃事態等に係る情報の収集・伝達、 各対策本部の設置、非常召集・参集、武力攻撃事態等における通信の疎通確保、電気通信 設備等の応急復旧、避難・救護等に関する訓練を毎年1回は実施するとともに、体制の見 直しと必要な改善を図るものとする。
なお、この場合においては、KDDI防災業務計画に基づく防災訓練との有機的な連携 が図られるよう配慮するものとする。
3 訓練の実施にあたっては、被害想定や実施時間を工夫するなど実践的なものとなるよ う努めるとともに、国、関係地方公共団体等が実施する訓練に参加する等これら機関との 連携も考慮して行うものとする。
第3章 国民保護措置に関する事項
(基本的方針)
第16条 会社は、武力攻撃事態等において、国民保護法その他の法令、国民の保護に関 する基本指針(平成17年3月25日閣議決定)及びこの計画に基づき、関係機関と連携 し、会社の行う国民保護措置の的確かつ迅速な実施に万全を期すものとする。
2 国民保護措置の実施にあたっては、国、地方公共団体等から提供される情報も踏まえ、 会社が自主的に判断するものとする。
(安全の確保)
第17条 会社は、国民保護措置の実施にあたっては、国民保護措置を実施する社員の安 全の確保に努めるものとする。
(会社が実施する国民保護措置)
第18条 会社は、武力攻撃事態等において、重要通信を確保し、国民保護措置の実施に 必要な通信を優先的に取扱いうために必要な措置を講ずる。また、避難施設における通信 の確保に協力するものとする。
2 会社は、その業務に係る国民保護措置を実施するため特に必要があると認めるときは、 指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長又は地方公共団体の長に対し、労務、施 設、設備又は物資の確保について応援を求めるものとする。
(総合調整に基づく所要の措置の実施)
第19条 国に対策本部が設置され、事態対処法第14条第1項の規定に基づく対策本部
長による総合調整が行なわれた場合又は都道府県に対策本部が設置され、国民保護法第2 9条第1項の規定に基づく都道府県対策本部長による総合調整が行われた場合には、会社 は、総合調整の結果に基づき、所要の措置を的確かつ迅速に実施するように努めるものと する。
(住民等の避難に関する措置)
第20条 指定行政機関の長から警報の通知を受けた場合、指定行政機関の長から避難措 置の指示を受けた場合又は都道府県知事から避難の指示を受けた場合には、別紙の連絡系 統図に従い、直ちに社内の必要な部署にその旨を通知する。
2 前項の避難の指示を受けた場合には、社内事業所にいる部外者を誘導し避難させると ともに、国民保護措置の実施にかかわらない社員を避難させる。国民保護措置を実施する 社員についても、安全が確保されないと認める場合には、所属長の判断により避難を行う ものとする。
3 第1項の規定は、警報の解除、避難措置の指示の解除及び避難の指示の解除の通知を 受けた場合について準用する。
(避難住民等の救援に関する措置)
第21条 関係機関から避難住民の救援のための通信機器の提供について協力要請を受け た場合には、重要通信の疎通又は応急復旧の業務の実施に支障のない範囲で通信機器を提 供するよう努めるものとする。
2 避難施設における避難住民等のための電話その他の通信設備の臨時の設置について、 都道府県知事が行う救援に対して必要な協力を行うよう努めるものとする。
(安否情報の収集に係る協力)
第22条 重要通信の疎通又は応急復旧の業務の実施に支障のない範囲で、市町村長又は 都道府県知事が行う安否情報の収集に協力するよう努めるものとする。
2 前項の協力は、原則として、安否情報の対象となる避難住民及び武力攻撃災害により 死亡し、又は負傷した住民の現に所在する地方公共団体の長に安否情報を提供するものと し、当該住民が住所を有する地方公共団体が判明している場合は、併せて当該地方公共団 体の長に対し、安否情報の提供を行うよう努めるものとする。
(生活関連等施設の安全確保)
第23条 会社は、総務省及び都道府県知事が定める安全確保の留意点等に基づき、資機 材の整備、巡回の実施等の生活関連等施設の安全の確保のため必要な措置(以下「安全確 保措置」という。)を講ずるものとする。
2 武力攻撃事態等において、会社が管理する生活関連等施設につき、総務省又は都道府
県から安全確保措置を講ずるよう要請があった場合には、必要な安全確保措置を講ずるも のとする。
3 前2項の安全確保措置を講ずるにあたり、必要に応じ、都道府県警察、消防機関その 他の行政機関(海上保安庁、総務省及び施設の安全確保につき専門的見地から助言等を行 うことができる行政機関を含む。)等に支援、協力を求めるものとする。
4 会社は、総務省及び都道府県の行う生活関連等施設の把握に協力するものとする。
(被災情報の収集及び提供)
第24条 管理する施設及び設備に係る武力攻撃災害による被災の状況に関する情報(以 下「被災情報」という。)並びに会社がその業務として行う国民保護措置に係る被災情報 を収集し、関係機関に通知する。
(武力攻撃事態等における通信の確保)
第25条 武力攻撃事態等においては、第9条に定める通信の疎通計画に基づき必要な措 置を講じ、国、地方公共団体並びに指定公共機関及び指定地方公共機関の国民保護措置の 実施に関する関係機関の重要通信の確保を優先的に行うものとする。
2 武力攻撃事態等においては、国民保護措置の実施に必要な通信の手段を確保するため、 必要に応じ、情報通信手段の機能確認を行い、支障が生じた情報通信施設の応急復旧作業 を行うこととし、そのための要員を直ちに現場に配置するものとするとともに、その状況 を総務省に連絡するものとする。
(電気通信設備の優先利用等)
第26条 指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長又は地方公共団体の長が国民 の保護のための措置の実施に必要な通信のため緊急かつ特別の必要があるときは、会社は その事業の用に供する電気通信設備を優先的な利用に供するものとする。
(武力攻撃災害への対処に関する処置)
第27条 武力攻撃災害が発生した場合には、被害の拡大防止のための措置を的確かつ迅 速に講ずるものとする。
2 重要通信の疎通を確保するため、優先電話からの通信を識別し、優先電話からの通信 を優先的に取扱う。
3 武力攻撃災害が発生した場合には、被害状況を把握し、予備設備への切替、被害のな いルートへの迂回措置等を行い、重要通信の疎通の確保を図るものとする。
4 前項の場合において、通信の疎通に重大な支障を及ぼす事態が生じたときは、臨時回 線の設定等により臨機の措置をとるとともに、関係電気通信事業者に必要な協力を要請し、 重要通信の確保を図るものとする。
(設備の復旧等)
第28条 被災した通信設備の復旧等の応急復旧工事は、他の一般の諸工事に優先して、 速やかに実施するものとする。
2 応急の復旧のために必要な措置を講ずるにあたって自らの要員、資機材等によっては 的確かつ迅速な措置を講ずることができない場合には、必要に応じ、国に対し必要な人員 及び資機材の提供、技術的助言その他応急の復旧のために必要な措置に関し支援を求める ものとする。
3 被災設備の復旧は、復旧にあたる工事関係者の安全を確保しつつ、被災設備の被害の 状況、当該被災地域を管轄する地方公共団体が定めた当面の復旧の方向等も考慮して実施 するものとする。
(特殊標章等)
第29条 特殊標章(国民保護法第158条第1項に規定する特殊標章をいう。)及び身分 証明書(国民保護法第158条第1項に規定する身分証明書をいう。)の使用については、 別途定める。
第4章 緊急対処保護措置の実施に必要な事項
(緊急対処保護措置)
第30条 国に緊急対処事態対策本部が設置された場合の緊急対処保護措置の実施体制並 びに措置の内容及び実施方法については、本計画第1章から第3章の定めに準じて適宜実 施するものとする。
附則
この計画は、平成18年2月28日から実施する。
連絡系統図
指 定 行 政機 関 都 道 府 県 知 事 本社 総 支社 ︵ 当 該 地 域 ︶ 本社 各 部 署 ・ 総 支社
総 務 部 現 場 部 署 外 来 者 ・ 社 員
【窓口】
別紙